蜘蛛の拍子舞/身替座禅(くものひょうしまい/みがわりざぜん)
『蜘蛛の拍子舞』作品紹介
源頼光とその家臣の四天王たちによる土蜘蛛退治の物語。玉三郎の美しく妖気漂う妻菊の女郎蜘蛛の精への変化や、松緑の渡辺綱、菊之助の源頼光による舞の美しさに、三津五郎の坂田金時の豪快な押戻しなど、歌舞伎の醍醐味を堪能できる、古風でスケールの大きな舞踊劇です。題名にある「拍子舞」とは拍子に乗って歌うように台詞をいいながら踊る技法です。
主を失い荒れ果てた空御所に現れるという物の怪を検分しに来た源頼光。そこへ突如現れた美しい白拍子妻菊は艶やかな踊りを見せ、色仕掛けで頼光をたぶらかそうとする。頼光と四天王の一人である渡辺綱は、妻菊と共に拍子舞を踊るのだが、灯火に照らされた彼女の影が蜘蛛に見えることから、物の怪が化けているのだと見破る。討ちかかる二人に千筋の糸を繰り出して姿を消す妻菊。再び姿を現した妻菊は恐ろしい女郎蜘蛛の精へと姿を変え、華麗な大立廻りを繰り広げる。苦戦する頼光たちのもとへ怪力無双の坂田金時が駆けつけて...。
主を失い荒れ果てた空御所に現れるという物の怪を検分しに来た源頼光。そこへ突如現れた美しい白拍子妻菊は艶やかな踊りを見せ、色仕掛けで頼光をたぶらかそうとする。頼光と四天王の一人である渡辺綱は、妻菊と共に拍子舞を踊るのだが、灯火に照らされた彼女の影が蜘蛛に見えることから、物の怪が化けているのだと見破る。討ちかかる二人に千筋の糸を繰り出して姿を消す妻菊。再び姿を現した妻菊は恐ろしい女郎蜘蛛の精へと姿を変え、華麗な大立廻りを繰り広げる。苦戦する頼光たちのもとへ怪力無双の坂田金時が駆けつけて...。
『身替座禅』作品紹介
作:岡村柿紅
初演時、山蔭右京を演じた六世尾上菊五郎と、その妻玉の井を勤めた七世坂東三津五郎のコンビが大当たりを取った演目を、それぞれの孫と曾孫にあたる、勘三郎、三津五郎が同じ役を勤めます。また、夫婦に振り回される太郎冠者を染五郎が演じます。
大名の山蔭右京は奥方の玉の井に隠れて恋人の花子に逢いに行くために、屋敷にある持仏堂に籠り座禅の行をすると嘘をつく。右京は太郎冠者を呼び、自らの身替りとして衾(現代で言う掛け布団)を被せ、急いで花子のもとへ向かう。だが夫を心配した玉の井が持仏堂に見舞いにやって来る。驚いた太郎冠者は衾に隠れ無言のままやりすごそうとするのだが、せめてお顔だけでも見せて欲しいと衾を剥ぎ取られてしまう。怒った玉の井は右京を懲らしめるために、太郎冠者の代わりに衾を被り右京の帰りを待つ。夜も更けた頃、何も知らずに千鳥足で帰ってきた右京は、花子との逢瀬の様子を巧みな踊りで語ってみせる...。
衾の下で怒りに震える玉の井と、ほろ酔い加減に舞う右京の浮かれぶりとの対比が面白い、ユーモア溢れる狂言舞踊。
初演時、山蔭右京を演じた六世尾上菊五郎と、その妻玉の井を勤めた七世坂東三津五郎のコンビが大当たりを取った演目を、それぞれの孫と曾孫にあたる、勘三郎、三津五郎が同じ役を勤めます。また、夫婦に振り回される太郎冠者を染五郎が演じます。
大名の山蔭右京は奥方の玉の井に隠れて恋人の花子に逢いに行くために、屋敷にある持仏堂に籠り座禅の行をすると嘘をつく。右京は太郎冠者を呼び、自らの身替りとして衾(現代で言う掛け布団)を被せ、急いで花子のもとへ向かう。だが夫を心配した玉の井が持仏堂に見舞いにやって来る。驚いた太郎冠者は衾に隠れ無言のままやりすごそうとするのだが、せめてお顔だけでも見せて欲しいと衾を剥ぎ取られてしまう。怒った玉の井は右京を懲らしめるために、太郎冠者の代わりに衾を被り右京の帰りを待つ。夜も更けた頃、何も知らずに千鳥足で帰ってきた右京は、花子との逢瀬の様子を巧みな踊りで語ってみせる...。
衾の下で怒りに震える玉の井と、ほろ酔い加減に舞う右京の浮かれぶりとの対比が面白い、ユーモア溢れる狂言舞踊。
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